失語症・構音障害
失語症と構音障害は、脳梗塞や脳出血などの脳の血管の病気で生じる言葉の障害です。
「話す」「聞く」の仕組み
「話す」は、脳の言語中枢でまず内容を考えます。そのあと運動中枢が、発音に関わる喉や口にどう動くかを命令し、発音します。「聞く」は、耳で音を拾ったあと、脳の言語中枢でその音の内容を理解します。この仕組みのうち、言語中枢がうまく働かなくなると「失語症」、運動中枢がうまく働かなくなると「構音障害」が生じます。
失語症の症状
失語症は、脳梗塞や脳出血により、脳の言語中枢が障害されることで生じます。主な症状には、「聞いた内容を理解することが難しい」「考えている内容をうまく話せない」「文字を読み取れない」「書きたい文字を思い出せない」「計算ができない」などがあります。
構音障害の症状
構音障害は、脳梗塞や脳出血により、脳の運動中枢が障害されることで生じます。言葉や音を作り出す「喉や口・舌の筋肉が麻痺」を起こしている状態です。主な症状には、「呂律がまわらなくなる、発音が不明瞭になる(発音の問題)」「かすれた声やガラガラ声になる(発声の問題)」「声が小さい、声が長く続かない(呼吸の問題)」などがあります。
当センターの言語リハビリ
当センターでは「標準失語症検査(SLTA)」「標準ディサースリア検査(AMSD)」「行動性無視検査(BIT)」「標準注意検査法(CAT-R)」「標準意欲評価法(CAS)」「コース立方体組み合わせテスト」「レーヴン色彩マトリックス検査」など、脳卒中で想定されるさまざまな症状を専門的に評価する検査セットを取り揃えています。経験豊富な言語聴覚士が、失語症や構音障害・半側空間無視などの状態を詳しく評価し、お一人おひとりの後遺症の状態に合わせたオーダーメイドの言語リハビリを行います。
脳卒中によるコミュニケーションの困難さ全般に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。